黄帝内経
養生の大原則
要約と展開「素問古文」によれば、養生の原則は精を蓄え、精神を鎮め、天地を模倣することに要約される。
具体的には、食事は節度を保ち、日常生活は規則正しく、過労を避け、虚邪や盗賊などの病因を適度に避け、また侵されないように努める。精神は無関心で、思考と欲望は少なく、精は内に秘められている。
したがって、賢者の養生の道は、四季の移ろいを知り、寒暑の気候の変化に適応し、感情を上手くコントロールし、規則正しい生活を送り、陰陽の過衰を抑制し、剛柔を調和させることである。こうして、内外の邪気の侵略を防ぎ、健康と長寿を維持するのである。
全身の血が調和していれば、経路はスムーズに流れ、循環し続ける為、全身に滋養を与え、関節は柔軟になる。
衛気が正常に流れていれば、筋肉は伸びやすく、肌は滑らかで、毛穴は密になる。
心が穏やかであれば、精神は集中し、意志は堅固で、思考は機敏になり、後悔や怒りといったネガティブな感情を抱きにくくなり、五臓六腑は強くなり、病原体の侵入を受けにくくなる。
寒暖の気候の変化に合わせて身体を調整できれば、五臓六腑は強くなり、五穀は正常に消化され、風邪は侵入せず、関節痛もなく、経路は滞りなく、手足や関節は柔軟になる。以上が健康な人の正常な身体状態である。
陰の精は体内に蓄えられ、常に陽の気と対応しており、陽の気の根幹を成している。
陽の気は外敵から身体を守り、体表を強固にする。
陽の気が強すぎて陰が陽に勝てないと、血の流れが速くなる。同時に熱邪に侵されると陽の気は更に強くなり、躁状態を引き起こす。
陰の気が強すぎて陽が陰に勝てないと、五臓の気のバランスが崩れ、長期的な滞りが生じる。
その為、聖人は体内の陰陽を調整し、陰陽がどちらか一方に偏らないように努める。こうして、腱と静脈を調和させ、骨と骨髄を強くし、気血をスムーズにするという目的を達成する。
こうすることで、身体の内外が調和し、邪気が侵入できず、耳と目が鋭くなり、身体の機能が正常になる。
陰陽の鍵は、陽の堅固さにある。陽が堅固である時のみ、陰は内に留まる。陰陽が調和していないと、春があっても秋がなく、冬があっても夏がないようなものである。したがって、陰陽は互いに利益をもたらし、一瞬たりとも切り離すことができない。陰陽の調和は、健康な生命状態を維持するための最高の原則となっている。
したがって、陽気が過剰になると、陰気の統合する働きが失われ、陰気が疲弊する。陰気が均衡し、陽気が統合すると、人の心身の状態は正常になる。陰陽が分離すると、人の精気は疲弊する。
風が季節の気候に適合し、季節の方向から吹く場合は真風と呼ばれ、成長を促し、万物を養うことができる。風が季節の気候に反し、季節の方向と反対の方向から吹く場合は偽風と呼ばれ、破壊と害をもたらし、人体を傷付けることがある。
したがって、このような風は避けなければならない。健康を保つ術を心得ている聖人は、風を避けることは矢や石を避けるのと同じであり、外的な邪悪が人体に害を及ぼさないよう、人々に警告してきた。